
台湾の猫村をご存じだろうか
またしても台湾ネタだが、今回でひとまず最後にしたい。台湾鉄路で台北市内から東に向かうと、そこには有名なローカル線・平渓線が走っている。年中緑あふれる背景の中、地上駅のプラットフォームが佇む駅には、初めて来たのにどこか懐かしいという感覚に陥らされる。
1月にいつかの夏を思い出しそうな景色。 いや、今日初めて来たんだった。
そんな平渓線の駅の一つに、猴硐(ホウトン)があるのだが、この駅周辺は「猫村」という異名を持っている。



駅を出る前、跨線橋の中から既にこんな模様。



そう、ここは猫と人が共存する村として有名なのだ。
「猫」がかわいいはずなのだが
村に入ってみればなるほど、そこかしこに猫がいる。しかも人慣れして逃げないので逆にビビってしまうほどだ。眠って、あくびをして、また眠る。それを取り囲む人たちが口をとがらせて写真を撮る。
あまりにも余裕過ぎる猫たち。きっと、彼らとは分かり合えないだろう!
猫カフェやら猫グッズやら、やかましいワン!
と、言わんばかりに猫村で見かけたこの3匹の犬たちは肩身の狭い思いをしているようだった。愛を求めてしきりにうろつくも、観光客は素通り。
時々慰めるように地元の人がかまってやっていた。あまり人に慣れていないようだったので私は写真を撮るのみにしていたのだが、このように犬を猫村で追いかけまわす私も周りの人から凝視されており、彼ら同様に浮いた存在になっていたことだろう。
私の共感かもしれない
調べてみると、日本には犬ばかりが住む島があるらしい。ここに行けば猫が逆の立場になっていて、私のカメラにおさまっていることだろう。もしあなたが、猫村に来たのに犬の写真ばかりを撮ってしまっていたら、言葉の通じない国のひとり旅であまのじゃくになっているだけかもしれない。



(文責・ランドゥ)
コメント