~地方駅前三十景~ 風情のある地方駅前30選 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

こんにちは。全国47都道府県を踏破した、放浪系ブロガー・ランドゥです。

僕の記事をあとで読む場合には、👆の「LAND marksに追加☆」ボタンをクリック!😆

スポンサーリンク

駅前はまちの玄関

僕は他人の家にお邪魔した時、ついつい玄関を凝視してしまう。

なぜなら玄関こそが客人をおもてなす場として、その家の趣味が縮図のごとく反映されている気がするからだ。

玄関

また僕は陸路で旅行した時、ついつい駅前を凝視してしまう。

なぜなら駅前こそが旅人をおもてなす場として、そのまちの趣味が縮図のごとく反映されている気がするからだ。

駅前

何だかくどくなってしまったが、駅前はまちの玄関だと思う。城下町の中心には城を模した駅舎が、門前町の中心には寺社を模した駅舎が佇んで、僕たち旅人の期待感を高める玄関として機能する。帰る時はまた、探訪した観光地の余韻を感じながら列車を待つ場所になる。

地方駅前三十景

それでは、放浪のために200以上の地方駅前を訪れた僕が景観に風情を感じた駅前を30、厳選して紹介したいと思う。全写真の著作権は一応ランドゥであり、もし使用されたい方はご連絡を。使用機材は「Nikon 1 J5」および「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM」(一部例外有)。

ちなみに「地方駅前」の定義だが、人口50万人以下(一部例外有)で政令指定都市ではないまちの中心駅とした。

地方によって訪れた回数も異なるので若干偏りが出てしまったのはご愛敬だが、ローカル線の郷愁が感じられる駅前を選ぶことが出来たと自負している。

北海道地方

稚内駅前(北海道稚内市)

稚内駅前

 人口が減少する稚内だが、どこか余裕が漂う。何をやっても「最北の」を冠する特権があるからかもしれない。そんな3万人余りが住む街の中心は、2012年に立て替えられた真新しい白い駅舎と白い雪がイルミネーションで彩られていた。そして、裏腹な色合いの内装にも注目だ。

美瑛駅前(北海道上川郡美瑛町)

美瑛駅前

 駅のファサードがまちの資源そのものを現す。近辺で採掘される「美瑛軟石」が、白みを帯びた美瑛駅舎を構成しているのだ。青い池や丘陵など観光名所の多い美瑛だが、この駅前に降り立った時はまず駅前通の軸上にある大雪山と、その恩恵を受けた石材を眺めるのもいいだろう。

岩見沢駅前(北海道岩見沢市)

岩見沢駅前

 国際デザインコンペティション・ブルネル賞を受賞している駅だが、駅前には静けさが漂う。駅前から見えるカーテンウォールをよく観察してもらいたい。この窓枠は古くなったレールでできているのだ。北海道は外国産レールの宝庫と言われるが、それを体感できる博物館はここであろう。

旧室蘭駅前(北海道室蘭市)

旧室蘭駅前

 室蘭駅舎は2つある。といっても写真の方は現役ではなく駅前は今や道路。ここから約1.1km離れた場所に新室蘭駅舎があり、この寄棟造の木造建築とは対照的にモダンな円柱型駅舎である。北海道で最も古い木造駅舎であり、国の登録有形文化財にも登録されている。(参考サイト)

東北地方

花巻駅前(岩手県花巻市)

花巻駅前

 花巻は宮沢賢治のふるさと。花巻駅前の広場には彼の作品の世界観を表現した、パブリックアートが点在する。写真は「どんぐりと山猫」だろうか。一郎になった気分で裁判の判事をつとめたくなる。ここは「日本の都市景観100選」に選ばれており、皮肉にも「えらい」地区なのだ。

かみのやま温泉駅前(山形県上山市)

かみのやま温泉駅前

 温泉街の玄関口。上山城をかたどった「東北の駅100選」の駅舎。ただこの駅前には、それだけではない面白さがある。駅の南側にはこんなシュールな光景が広がっているのだ(本当)。駅舎だけではなく1枚の写真では語れない顔を持つ「駅前」として、この三十景に選定した。

米沢駅前(山形県米沢市)

米沢駅前

 城や寺社ではなく、この駅がかたどっているのは付近の山形大学工学部の校舎(旧・米沢高等工業学校)というから面白い。本家のようにルネサンス様式の建築だが、こちらは重要文化財ではないようである。とはいえ、もはやオマージュではなくまちの伝統的な一要素のように感じられる。

三春駅前(福島県田村郡三春町)

三春駅前

 ここから2.6kmほど離れた三春城の城下町の風情をあらわす駅舎。探訪したのは夏だったが、春のようなのどかな駅前であった。山がちな周囲からはまちを見渡すことができ、公園でゲートボールを嗜むご老人、小学校を走る子どもたち、いつまでも続きそうな穏やかな小一時間を過ごした。

関東地方

ひたち野うしく駅前(茨城県牛久市)

ひたち野うしく駅前

 かつては万博中央駅が位置した場所は今、広大な駐車場が広がる駅前となっている。「駐車場砂漠」と揶揄されているようだが、パブリックアートも存在感は負けていない。写真の場所は「うねりの広場」といい、まちに伝わる物語「酒島の霊泉」に登場する小野川のうねりを表している。

JR日光駅前(栃木県日光市)

JR日光駅前

 仕上げの色合いは白亜(チョーク)。ハーフティンバー(半木骨造)の風合いの駅舎が日光線のターミナル駅の貫録を醸し出す。また、2階へも立ち入ることが出来る。後述の大村駅にも通じるところがあるこの駅前は、世界遺産・日光の社寺と併せて観光するために日光の地を訪れたくなる。

北鎌倉駅前(神奈川県鎌倉市)

北鎌倉駅前

 東京方面から鎌倉へ行く途中に一度降りてほしい駅。付近の中高生のための駅かと思いきや、円覚寺の境内にあるという珍しい駅舎。一見、通学路に見える駅前から続く狭路も、円覚寺を含む臨済宗・鎌倉五山の寺院へと続く道だったのだ。道理で鎌倉駅に負けない風格がある。

石和温泉駅前(山梨県笛吹市)

石和温泉駅前

 JR東日本建築設計のwebページでも紹介されている、温泉街の駅。南口のファサードのルーバー(羽板)は国産スギを使用し、コンセプトは玄関といっても「縁側」だという(参考サイト)。駅前には珍しい公衆足湯が設置されていた。夜も駅前通りは明るく、温泉街の浪漫を感じさせる。

中部地方

長野駅前(長野県長野市)

長野駅前

 メジャーな駅前だが、知られていない情報を伝えたい。善光寺のお膝元・長野市の中心駅。大きな庇(ひさし)と木材で仕上げた列柱が特徴的であった。もともとは善光寺そのものを模した旧駅舎に代わって、橋上駅舎になるにあたってより「長野らしさ」を表現したという。(参考サイト)

金沢駅前(石川県金沢市)

金沢駅前

 能の鼓をモチーフにした門へ目が行きがちだが、加賀友禅、輪島塗などの伝統的要素は各所にちりばめられているという。(参考サイト) ニューヨークの旅行雑誌「トラベルアンドレジャー」による「世界で最も美しい駅14選」に選ばれたことで、国内での知名度もあがったのではないか。

近畿地方

旧JR奈良駅前(奈良県奈良市)

奈良駅前

 3代目奈良駅の傍に、2代目奈良駅の駅舎が移築保存されている。この駅も当然歴史的要素の集積物だ。寺院風の九輪が乗った屋根は特徴的だが、探訪した際には他にも「四隅の風鐸、内部中央には大仏殿に見られる格天井が施され」ているのにも注目したい。(参考サイト)

城崎温泉駅前(兵庫県城崎市)

城崎駅前

 城崎の名物ズワイガニをモチーフにしたパブリックアートがユニークだ。「近畿の駅100選」に選定されている駅舎だが、駅前のこの角度から撮影して初めて記念写真となることだろう。さらに、大谷川沿いに外湯が立ち並ぶこの温泉街は、飛鳥時代からの伝説が語り継がれている。

竹田駅前(兵庫県朝来市)

竹田駅前

 日本のマチュ・ピチュとも評される竹田城址の麓にある駅。駅前に立ち並ぶ寺院や民宿にも溶け込む古風な出で立ちをしている。ちなみに民宿というのもこの駅舎のような外観であったのだが、暖簾には「HOTEL」とあったのが面白く、城下町の国際化の過渡期を見た気分であった。

中国地方

倉敷駅前(岡山県倉敷市)

倉敷駅前

 倉敷といえば江戸時代初期の屋敷や蔵を保存する「美観地区」が有名であり、その伝統的な白い壁の要素が駅の南口の外壁にも明瞭に表れているのがわかる。一方で対照的な北口は北欧式の公園として開発されたが、有識者は賛否以前に都市景観のあり方を問い直す契機だと述べている。

亀甲駅前(岡山県久米郡美咲町)

亀甲駅前

 ギョっとした。岡山の中部にこんな奇天烈な駅が潜んでいたとは。周囲は閑静な住宅街。街灯も少ない夜の駅前を照らすのは、他ならない亀の眼光なのである。「亀甲」という駅名をモチーフに屋根が甲羅をあらわす。相当亀に愛着があるらしく、駅構内では亀が何匹も飼育されていた。

出雲大社前駅前(島根県出雲市)

出雲大社前駅

 出雲大社の最寄り駅である。私の門前町での常識を覆す洋風の出で立ちに、衝撃を受けた。このサイトによると、和風の旧大社駅へ対抗するためと推測されており興味深い。ちなみに、旧大社駅さえも実は和洋折衷様式らしく「駅舎」自体がそういうものなのかもしれない。

四国地方

琴平駅前(香川県仲多度郡琴平町)

琴平駅前

 出雲大社前駅の項目ではあのように書いたが、金毘羅神社の総本宮がある「こんぴらさんの駅」も洋風建築であった。創建当時の外観へ2017年に復元され、見惚れてしまう繊細で美しい駅舎であった。夜間には写真のようにライトアップされ、駅前の噴水への反射が幻想的な一面を見せる。

高知駅前(高知県高知市)

高知駅前

 そろそろ僕の趣向がばれそうで恐縮だが、この駅前からも見える大屋根の「くじらドーム」はなんと木造だ。旭川駅(北海道)、そして後述の日向市駅などを手掛けられた建築家・内藤廣さんの作品。高知県産のスギを構造体に利用する試みで「新しい物好き」の風土を体現しているという。

下灘駅前(愛媛県伊予市)

下灘駅前

 青春18きっぷのポスターが好きすぎて来てしまったが、Party peopleによる混雑が僕の旅情をさらっていく。そして夕暮れ時、僕は駅前に落ちているいよかんを見つけた。誰も見向きもしないけれど、日本のどこかで2つの夕日が並ぶ光景。それを僕のものにできて、全てを許せる気がした。

九州地方

行橋駅前(福岡県行橋市)

行橋駅前

 これでもか、と言わんばかりに乗降客へアーチ状を見せつける駅。ファサードへ現れているだけではなく、円弧を描いたような装飾が駅舎と駅前広場で見受けられる。内装もヴォールト(アーチを平行にした天井様式)であった。「グッドデザイン賞」を受賞している。

神埼駅前(佐賀県神埼市)

神埼駅前

 九州出身の建築家、青木茂氏の作品。この大胆なフォルムは同県にある吉野ケ里遺跡の高床式倉庫をイメージしたものだという。駅前の光景のみからでは想像しがたいと思うが、跨線橋の内観は冗談かと思うほどに広がりを見せる。遺跡だけではなく、この空間もぜひ味わっていただきたい。

大村駅前(長崎県大村市)

大村駅前

 大村はかつて海軍の航空隊があった町。軍地都市の門として建てられた駅舎が100年以上たつ今もここにたたずむ。駅前に向けた顔となる木骨の桃色、板張りの白亜は丁寧に塗りなおされており、大村の人々のこの色合いへの愛着が見てとれた。

宇佐駅前(大分県宇佐市)

宇佐駅前

 目が覚めるような朱色の駅舎。ここから約5km離れた八幡宮の総本社・宇佐神宮をモチーフにしている。特徴的なのは外観だけではなく、駅名標も凝っている。写真は割愛するが「宇佐」はローマ字表記で「Usa」となることから某国旗に似た色合いの名標となっており、遊び心を感じた。

日向市駅前(宮崎県日向市)

日向市駅前

 木材と言えばスギというほどのまちの駅。スギは駅舎の構造体として機能し、大規模な駅舎としては珍しい。建材としては柔らかすぎるため、建築家、構造家たちの紆余曲折を経てこの新駅舎は誕生した。衰退していく日向市へ、揺ぎなき伝統を再提示する駅前。一見の価値あり。

嘉例川駅前(鹿児島県霧島市)

嘉例川駅

 明治時代より残る駅舎として今では有名なこの駅。この日は3月3日であったため「かれい川ひなまつり」が催され、駅前は地域の人でにぎわっている様子。なぜか旅人の僕にも抹茶とお菓子がふるまわれて大変ありがたかった。のどかさに、特急「はやとの風」もここで一休みしてしまう。

西大山駅前(鹿児島県指宿市)

西大山駅前

 記事に全て目を通した人へ、最北端の駅・稚内からJR最南端の駅・西大山まで、長旅お疲れさまと言いたい。開聞岳のそびえたつ有名な駅からの絶景も、日没後はご覧のように落ち着きを感じさせる。周囲は畑だが人の気配もある。そんな心地よい孤独の駅前は私と肌が合っていた。

変わらない価値

最後にあなたが駅前の写真を撮ったのは、いつだろうか。集合場所の連絡用、自撮りの背景、ファンの方なら車両のついで。

僕はドラマを感じた駅前には思わずカメラを構えてしまう。

地域の日常と非日常を繋ぐ玄関に、吸い込まれるように、また吐き出されるように、立ち止まる僕を避けながら、人の波は回折する…。([脚注] 超邪魔)

出会っては分かれていく彼/彼女らの人生がどれほど変転しようと、駅前は変わらない価値を持ってただそれを見守り続けるのだ。

まだまだ経験不足を露呈した記事ではあるが、三十景があなたが駅前でふと立ち止まって考えるのに有用であることを願うばかりである。



僕の旅の大半はじゃらん様にお世話になっています🙃。

(文責・LAND DO)

👇日本だけでなく、台湾の駅前にも興味がある方はこちらの記事がオススメです😆!

コメント